原状回復について調べていきますと、「原状回復」と似たような用語がいくつか見つかることと思います。言葉は似ていても、その意味が全く異なる事があれば、実は同じ事を指していることがあります。その一例をご紹介いたします。
・原状復帰
国土交通省のガイドラインでは、原状回復を「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義しています。実は原状復帰の定義もこれと同様で、原状回復と原状復帰は同じ意味の言葉なのです。
・原形復旧
原形復旧とは、施設や環境を元の姿に戻す事を言います。原状回復と似たように思われるかもしれませんが、基本的には災害からの復旧に対して使用されます。
・現状回復
現状とは、現在の状態のこと。原状とは、元の状態のことを指します。そのため現状回復は誤字であり、インターネットで検索しても「原状回復」として検索されます。
原形復旧は明確に意味が異なりますが、原状復帰と現状回復については「原状回復」と統一して考えると良いでしょう。原状回復は何かとトラブルが多いです。些細な言葉のミスで不利益を被らないようにご注意ください。