原状回復は、賃貸住宅の退去時に発生するトラブルとして、代表的な問題となっています。あまりにもトラブルが多いため、国土交通省から「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が用意されるほど。そもそも、原状回復とはどういう意味なのでしょうか。その認識を誤ってしまうと、必要以上の作業を行ってしまい、損する可能性があります。そのため、まずは原状回復の細かなルールを知っておく必要があるのです。
【原状回復のルール】
住居者の過失によって、シミや汚れ、破損などが発生していた際には、住居前の状態に戻す必要があります。次の入居者が快適に生活するためにも、この行為は必ず行わなければなりません。しかし、「全てを元に戻す必要はない」ということをしっかりと把握しておきましょう。
【経年劣化による問題】
汚れや破損などが、経年劣化によって発生していた場合。こちらは誰がどう住んでいても、避けられるトラブルではありません。例えば、日照によってフローリングの床が変色したときなど。住宅の立地条件、日差しの強さなどは、個人でどうにかできる問題ではありません。また、換気や防犯のためにも、窓やカーテンを開閉しなければいけないことはあるでしょう。そのため、「通常の生活を送っていた」という状況であれば、入居者が責任を問われることはありません。しかし、ガスコンロの油汚れなどで、「通常の生活を送っていたが、清掃はあまりしていなかった」という状況であれば、入居者に問題がある事になります。他にも原状回復では様々な注意点がありますので、ご不安の際には業者の方に相談をしてみると良いでしょう。