今まで賃貸していた住宅を退去する旨の連絡をして引越しをする準備を始めると、気持ちは新しい生活の方へ向き始めるものです。ですからスムーズに引越しを済ましたいと誰もが思うところですが、今まで何もトラブルがなかったのに退去時になって問題が浮上することがあります。それが「原状回復」に関する問題です。近年、この原状回復を巡ってトラブルになるケースが非常に増えていると言います。具体的な事例を上げると
●Aさんの場合
2年半入居した賃貸アパートを退去したが、敷金の返金が一切なかった。返還を不動産業者に求めたが「全て原状回復費用とした」との返事があって返金してもらえなかった。
『借り主が退去する際には内装などを入居時同等の状態にして戻す義務がある』それが「原状回復」ですが、内装全ての修繕費用を負担するというものではありません。借り主による責任で起きてしまった傷や汚れについては当然負担しなければなりませんが、通常の使用方法で起こりうる傷、汚れ、劣化、日焼け、匂いなどまでは責任を負う必要がないのが通例です。部屋を大きく改造したり、乱暴な使い方をしていなければ、本来敷金というのは全額返還されるもなのです。
Aさんのように「おかしいのでは?」と言える人ばかりではなく、中には「仕方ない」「そういうものなんだろう」と妥協してしまう人も少なくありません。原状回復は必要最低限のことだけ行うようにしましょう。トラブルを防ぐには、原状回復を不動産会社に一任せず、本サイト「原状回復110番」を利用して自ら行ってしまうのも一つの方法です。