飲食店としてテナントを利用していた時に、そこを引き払うとなると原状回復の義務が発生しますが、通常のオフィスや店舗として利用していた場所に比べると、飲食店跡の原状回復は大変手間の掛かる作業が多いようです。
まず、厨房設備などを後から入れた場合、次の入居者が厨房を利用する業態でなければ邪魔になるだけですので、その撤去作業を行う必要があります。撤去を行なった上で更に行なうのが内装の原状回復なのですが、ここでも大変なのがにおいの問題です。
飲食店の場合どうしても食べ物から発生する各種のにおいが壁紙や天井に付着しますので、一見綺麗にしたように見えても、それらの箇所のクロスなどを張り替えない限りいつまでたっても食べ物のにおいがするということで問題になる場合もあります。
但し、元々飲食店として利用されるテナントを借りている場合は、そのあたりがスムーズに進む場合もあります。厨房設備などは元から設置されていたなら、後はフロア部分の原状回復で済む場合も多いと言われています。
問題は、通常のテナントを飲食店にしていた場合。
この場合は貸主とよく相談をした上で工事を進めないと、後からトラブルの原因になりますので、要注意です。